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その1 やわらか食・介護食って?

1.やわらか食・介護食とは

病気や障害、または高齢になるにつれ、食事をとることが難しくなることがあります。
飲み込むことが難しくなった方や、食べているのに体重が落ちてしまう方(低栄養)など、
そういった方のために食べやすく調理法を工夫したり、形態を調整したりした食事が
「やわらか食」や「介護食」と言われています。

現在、日本では、
日本介護食協議会が制定した「ユニバーサルデザインフード(UDF)」という規格の食品と、
農林水産省に策定した「スマイルケア食」などがあります。



2.ユニバーサルデザインフード(UDF)って?

日本介護食協議会が制定した規格に適合した食品で、
年齢や障害があるなしに関わらず、普段の食事から介護食まで、できるだけ多くの人が利用できるよう食べやすさに配慮された食品を「ユニバーサルデザインフード」と呼びます。

以下の表の通り、区分1〜区分4までその硬さや粘度によって区別しています。

3.スマイルケア食って?

噛むことや飲み込むことなどの食べる機能が弱くなった人や、栄養状態がよくない人などを対象とした、農林水産省が策定した新しい介護食品の愛称が「スマイルケア食」です。

以下の表の通り、食品の硬さや食べる機能の状態などによって7つに分類しています。

4.食べやすい食材・食べにくい食材があります

高齢者の場合、以下のような食材が食べやすかったり、食べにくかったりします。
食べにくい食材を避け、食べやすい食材ばかりを食べていると栄養バランスが偏る可能性があります。
食べにくい食材の調理を工夫したり、食べにくい食材と食べやすい食材をあわせることで食べやすくするなど、
普段のお料理を工夫してみましょう。

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その2 自分にあった固さ、やわらかさって?

1.自分にあった区分を知りましょう

2.それぞれの区分の目安

区分 区分1
容易にかめる
区分2
歯ぐきでつぶせる
区分3
舌でつぶせる
区分4
かまなくてよい
かむ力 かたいものや大きいものはやや食べづらい かたいものや大きいものは食べづらい 細かくてやわらかければ食べられる 固形物は小さくても食べづらい
飲み込む力 普通に飲み込める ものによっては飲み込みづらいことがある 水やお茶が飲み込みづらいことがある 水やお茶が飲み込みづらい
かたさの目安 ごはん ごはん

やわらかごはん
やわらかごはん

全がゆ
全がゆ ペーストがゆ
さかな 焼き魚 煮魚 魚のほぐし身
とろみあんかけ
白身魚のうらごし
たまご 厚焼き玉子 だし巻卵 スクランブルエッグ やわらか茶碗蒸し
(具なし)

※かたいもの:以前なら噛み切れたものが、今は噛みきることができない、と感じる食品。(例:肉類や繊維質の野菜など)
※大きいもの:一口で食べきれないような大きさ
※細かいもの:みじん切り程度の大きさ

3.普通の料理と何が違うの?

「区分1容易にかめる」は、普通のお食事がただ柔らかくなっているだけではありません。
家庭で作るとパサつきがちなハンバーグも、お口の中でまとまりやすいように工夫されています。
根菜やお肉なども、食べやすいように調理されています。

また、「おかゆ」や「ミキサーがゆ」にも工夫が。
市販されている普通のおかゆとは異なり、「介護用のおかゆ」はお米自身がしっかり水分をもち、お米と水分が別々になっていません。なので、お口の中でまとまりやすく飲みこみやすいおかゆに仕上がっています。

「ミキサーがゆ」も、同様に、お口の中でまとまりやすいようにとろみがついているので安心です。
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その3 こんなことってありませんか?

1.最近、体重が減ってきていませんか?

毎日、きちんと食べているつもりなのに体重が減ってきている。そんな場合は、低栄養の可能性があります。
「低栄養」は、健康的に生きるために必要な量の栄養素がとれていない状態をいいます。
特に、以下のようなケースにあてはまる場合、低栄養になりやすいと言われています。

・がんや胃腸疾患などの治療中もしくは手術後の人
・持病があり食事制限が必要な人
・下痢やかぜなどのあと
・高齢者だけの一人暮らし、または、二人暮らし
・食べる機能が低下している
・食べ物の好き嫌いが多い

体の機能を維持するうえでまず必要なのは、エネルギーとたんぱく質です。
元気に動ける骨格筋を保つためにも、良質のたんぱく質を十分に摂るように心がけましょう。

2.ムセやすくありませんか?

食べたものや飲んだもの、自分自身の唾液などが、間違って気管に入っている可能性があります。
この症状を、誤嚥(ごえん)といいます。

誤嚥を含め、食べる機能がうまく働かない状態を、摂食(せっしょく)・嚥下(えんげ)障害と言います。
それが原因となり、誤嚥性肺炎が起きやすくなります。
ムセる他に、次のような症状がみられる場合は、摂食・嚥下障害の可能性があります。

・食後によく咳き込む
・痰がよくからむ
・よだれが多い
・飲み込みにくい食べ物がある
・食後にかすれ声やガラガラ声になる
・食べ物を口からよくこぼす
・食べるスピードが遅くなり、食べる量が減る
・口の中に食べ物を長くためている
・咳きの力が弱い

摂食・嚥下障害が起きている可能性がある場合は、必ず、医師や専門家などに相談しましょう。
また、その人の状態を知り、その人にあったお食事を用意する必要があります。

3.こんな時にはこれがおススメ

  対策理由 対策方法 おススメ食材
毎日おかゆ ものが食べにくい時、「おかゆで大丈夫」と安心していませんか?
おかゆは普通のごはんよりも、どうしてもカロリーが少なくなります。
卵をかき入れたり、すりおろした山芋を混ぜるなど、栄養をプラス!
飲み込みを助けたい 唾液の分泌が少なくなると、飲み込みが難しくなります。 食事の前にお話をするだけでも唾液の分泌を促すことができます。
また、お料理をあんかけにすることでも飲み込みを助けてくれます。
麺が食べにくい 大好きだったラーメンやうどん、吸い込みが困難になり食べられなくなることがあります。 うどんやラーメンなど、家庭で作る時には従来よりも長く茹でることでやわらかくなります。
茹でた後は、
食べやすい長さにカット!
水を飲むとムセる お茶や水を飲み込む時に、すぐにムセてしまうことから、水分をとることを控えてしまう場合があります。 水分にトロミをつけて、ムセ予防。
また、フルーツゼリーやゼリー飲料など、水分の多いデザートを摂りましょう。
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その4 「食べる」の仕組みを知ろう

1.「摂食」「咀嚼」「嚥下」って?

食べ物を見てから胃に送られるまでを「摂食(せっしょく)」といいます。
「食べる」=「摂食」ということになります。

この中でも、噛むということを「咀嚼(そしゃく)」といい、
モノを飲み込み胃に送ることを「嚥下(えんげ)」といいます。

「食べる」という一連の流れは、大きく5つに分けられます。
この5つの流れのうち、ひとつでも機能が低下してしまった状態を「摂食・嚥下障害」といいます。
摂食(せっしょく)・食べる流れ
(1)先行期 食べものの形や量、硬さや温度などを認識します。
この時に、
どれくらいの量を口に入れればいのか?
どれくらい噛む必要があるのか?  などを脳で判断します。
(2)準備期 食べものを噛み砕き、飲み込みやすい形状にします。
咀嚼(かむ)して、食べものを舌でまとめ、飲み込みやすい形状にします。
(3)口腔期 食べものを口の中(口腔)から、喉の方(咽頭)へ送り込みます。
舌を複雑に動かすことで、喉の方へ食べ物を送ることができます。
(4)咽頭期(嚥下) 食べものを喉から食道に送り込みます。
食べものが気管に入り込まないよう、タイミングよく気管を閉じて食道を開く必要があります。
(5)食道期(嚥下) 食べものを食道から胃に送り込みます。
食べものが食道にくると、筋肉が収縮し食道を閉鎖し、喉へ逆流するのを防ぎながら胃に送り込みます。

2.「食べる」に必要なこと

普段、何げなく「食べる」ということを行っていますが、実は、たくさんの複雑な動きが伴います。
食事の時にむせこんでしまうよう場合、より安心しておいしく「食べる」ためにこんなことにも気をつけてみましょう。
体の準備 食べる前に嚥下体操をしましょう。
体操によりお口やほほなどを動かすことで、唾液がよく出るようになり、飲み込みやすく食べやすくなりますので、誤嚥を防ぐことにもつながります。
1.リラックスしてゆっくり深呼吸
2.首の運
  背筋を伸ばし、ゆっくり後ろを振り返る。(左右とも)
  頭をゆっくりと左右前後に傾ける。
  ぐるっと左右にゆっくり1回ずつ回す。
3.肩の体操
  両手を頭上に挙げ、左右にゆっくりと下げる。
  肩をゆっくりと上げてから、ストンと落とす。
  肩を前から後ろ、後ろから前へゆっくりまわす。
4.口の体操
(口)くちびるを横にひいたり、すぼめる。
(頬)頬を膨らませたりすぼめる。
(舌)舌をべーっと出す。→口の左右両端をなめる。→上くちびると下くちびるをなめるようにする。
こころの準備 きれいに盛りつけされたお料理を見たり、香りを感じたり、ジュージューと音を感じるなど、
視覚・聴覚・嗅覚を刺激しましょう。

五感を刺激することで、こころが食べる準備をして、また、食欲も湧いてきます。
食べる準備 食べやすい姿勢をとりましょう。
できれば、椅子に腰かけて足で床を踏ん張って、少し前かがみの姿勢が理想的です。

1.椅子に腰かける場合
・座面に浅く腰掛ける。
・両足を床にしっかりつける。
  →これで、自然に前かがみの姿勢になります。

2.車いすの場合
・車いすの足を置くフットレストから足を床におろすようにしましょう。
・イスの場合と同様に、両足が床をふんばれる姿勢にすると食べやすい姿勢になります。

3.ベッドでの場合
・少しでも、体が安定する角度まで上半身を起こします。
・角度がしっかりとれない場合は、頭の下に枕などを当てて、少し前屈させる姿勢にしましょう。
・ひざは軽く曲げるようにしましょう。

以下のような食器を使うことで、自分で食べられるようになったり、よりムセにくくなります。
バルーン
スプーン
テイコブ
マグカップ
取っ手付き
汁椀
らくらく食器
中皿
握力が弱くなった方もつかみやすい太めの持ち手。
スプーンの角度は、食べやすい角度に自由自在。
カップの中に傾斜がついています。
あごを上げたりせずに飲み込みやすいコップです。
軽くて持ちやすい取っ手付きのお椀です。
電子レンジ・食洗機対応です。
傾斜のついたお皿で、お料理がすくいやすい。
底にはシリコンがついています。
食べた後のケア 食事の後には、お口の中のケア(口腔ケア)をしましょう。
お口の中が健康で清潔であることが、食べ物をおいしくきちんと食べるには大切です。
食後に、口腔ケアを行うことで、食事がよりおいしくなるだけではなくこんな効果があります。

1.誤嚥性肺炎の予防
  口の中の細菌が誤って気管に入ることで『誤嚥性肺炎』を発症します。
  口の中の汚れや細菌を減らすことが、誤嚥性肺炎の予防につながります。
2.唾液の分泌を促す
  唾液は、口の中を清潔に保ち、また、消化を助ける働きがあります。
3.口腔機能低下の予防・改善
  口腔ケアを通して口が刺激され口の周りの筋肉や舌の動きがよくなります。

口腔ケアには、以下のような商品がお薦めです。
オーラルプラス
うるおい
マウスウォッシュ
マウスピュア
口腔ケア
スポンジ
オーラルプラス
口腔ケア
ウェッティー
マウスピュア
口腔ケア
ジェル
●準備●
お口の中を湿らして、汚れをふやかしましょう。
●清掃●
スポンジやブラシで、お口の中をきれいにしましょう。
●マッサージ●
お口の中をマッサージして、刺激をあたえてあげましょう。
●保湿●
お口の中が乾きやすい方は、保湿をしましょう。

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その5 困った時には・・・

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